配線図ってどう読むの?

第1種電気工事士の中で配線図問題はとっつきにくく、初めて見るとあまり分かりやすいものではありません。そこで、受電設備の構成・機器の流れ・保護回路や計測回路の構成を一つ一つ簡単に説明し、最後には配線図の問題が十分解ける実力が身につけられるようにこのコンテンツを作成しています。 1度最後まで読んで、問題にトライしてみてください!

ちなみに、すべて単線結線図で作っていますが、複線結線図でも同じです。線が3本になってるだけなので、単線結線図で考え方をマスターしてしまえば複線結線図も同じです!
(近年図記号が大幅に変更(ボクが受けたH10年より)されているので、新しい図記号に直したつもりですが、間違いがあれば教えてください(〃∇〃)ゞ)


主要機器の構成を学ぼう!
一度に全部を見てしまうと少しごちゃごちゃして分かりにくいので、分けて考えてみましょう。 ここでは、保護回路・計測回路を除いた主要な機器のみの回路(主回路)のみを抜き出して学びます。

標準的な受電設備の主要機器は下図の通りで、電気工事士に出題される配線図もほとんどこの形です。したがって、主要設備の回路構成・図記号・設置目的などをここで理解してしまえば、かなり配線図が理解でき、読めるようになります。



<主要機器配置ブロック図>



どの配線図でも概ね上記のような設備配置となる。母線以下は負荷の設備状況により多少の変化はあるもののほとんどこのような構成となる。
○避雷器
雷等の過大な異常電圧を自らの放電によって大地へ逃がし、他の機器を保護します。その能力を十分発揮させるため、接地部分の抵抗が十分低い必要があり、A種接地工事が必要。普段は大地に対し高い絶縁を保っています。

○断路器
遮断器と違い電流は切れないので、単に電路を開放するために使います。なので、断路器の開閉は、遮断器を切って電流の流れていない時しかできません。活躍の場として遮断器の点検をする時などは、断路器を切って電気の流入を防いだ上で行います。

○遮断器
電気を入切するスイッチです。受電設備を停電させる時に切る、もしくは事故(短絡や地絡)の時に停電させる時に用います。特に短絡事故の時はすさまじく大きい電流が流れるため、早急に遮断器によって遮断しないと火災や設備損壊につながります。

○PC
ヒューズ付の断路器のようなものです。先に説明した断路器の説明のように、たとえば変圧器を1台だけ停電して点検したい場合などにはPCを開放して停電できます。また、ヒューズが付いているので、例えば、変圧器1台に短絡が生じた場合などにはそのヒューズが切れる事によってその変圧器だけ電路から遮断されます。遮断器をつけないのは、遮断器が高価なため。

○直列リアクトル
電力用コンデンサと直列に接続する。これにより、コンデンサより流出する高調波の抑制・コンデンサ投入時の突入電流を抑制するといった効果がある。

○電力用コンデンサ
受電した母線へ接続する。これを接続すると、負荷の遅れ無効電力を補償し(コンデンサは進み無効電力なので)全体の力率を改善する。力率が85%以上になると電気代が安くなるみたいです。また、受電母線の電圧を高くする働きもあります。

○変圧器
受電した高電圧(6600V)を、使用する400V・200V・100V等へ降圧して負荷へ電力を供給する。


計測・保護回路の構成を学ぼう!
先に学んだ受電設備の主要機器とは別に、受電設備には、電流や電圧を測る「計測回路」、短絡・地絡の保護をする「保護回路」があります。これらは、特に初学者には理解しにくく(特に仕事に携わってないと)配線図を余計に難しくしています。
これらを単独で勉強して、主回路と合わせて考える事で、配線図の内容はほとんど理解する事ができ、受電設備の結線図のほとんどを読み解く事ができます。
計測回路について
電力量(Wh)計量回路
電力会社から買った電力量を計量し、電気代を払うためについています。電力量計はあなたの家にも付いていると思います。

高圧受電設備は、6600Vという高電圧であり大電流が流れているため、そのままの電圧・電流では電力量計へ接続ができません。そこで計器用変成器を取り付けて、そこで小さな値に変換した電圧・電流を電力量計に入力して電力量を計量します。

計器用変成器は、中に計器用変圧器変流器が内蔵されています。(図記号からもその事がわかりますよね(o^∇^o)ノ)
電圧・電流計測回路
<電圧計測回路>
電圧計を主回路に直接接続できないため、計器用変圧器で降圧して電圧計で電圧を測定します。
<電流計測回路>
電流計を主回路に直接接続できないため、変流器で電流を小さくして電流計で電流を測定します。
保護回路について
短絡保護回路
短絡事故時の保護回路です。短絡事故時は大電流が流れるため、これを過電流継電器にて検出し、遮断器に遮断指令を出して遮断器が自動的に切れます。(詳しくは→変流器
過電流継電器は電流のみで動作するため、入力は電流だけです。従って、普通の変流器とのみ接続されています。
過電流継電器の特性は、「ある一定以上の電流が流れた事によって動作する」というものなので、短絡時に流れる電流を計算しておいて、短絡事故による電流が流れた時に確実に動作するように設定(整定といいます)しておきます。
地絡保護回路
地絡事故時の保護回路です。始めに零相変流器の特性を知らないといけませんが、詳しくは(→零相変流器)を参照してください。つまり、普段は零相変流器(ZCT)の2次側には電流が流れていません。
地絡事故発生時には主回路に地絡電流が流れますが、それによって零相変流器の2次側には零相電流が流れます。
地絡継電器はこの零相電流と電圧によって動作します。
従って地絡継電器には、電圧と零相電流の入力が必要となるため、零相変流器計器用変圧器と接続されます。

どうだったでしょうか(o^∇^o)ノ?けっこう配線図(単線結線図)の意味がわかったと思います。主回路と保護回路・計測回路に分けて考えてみれば簡単ですし、それらが最終的に合わさってこの図面ができあがっています。上記の事を踏まえた上で配線図問題にチャレンジしていけばどんどん理解できるでしょう☆

下へは、上記2つを合体させたもっともスタンダードな単線結線図を示しておきます。ここまで学習のすすんだあなたならば簡単に読めると思います“O( ^ - ^〃 )O”


全体図を把握しよう!
@ケーブルヘッド
ケーブルの立ち上げ部。電線をキュービクルへ引き込んだ所の立ち上げ部分の処理をした部分。

A計器用変成器
電力量計のための変成器。MOFともいう。これは変流器と変圧器(詳しくは後で説明)を組み合わせ、電流と電圧を適当な大きさに変換して主回路から取り出す。

B電力量計
電力会社から受電した電力量を計量する装置。みなさんの家庭にもついていますよね!

C断路器
スイッチのイメージなのですが、電流を切れないスイッチです。単に回路を切り離すためにあります。なので断路器の開閉は、遮断器を切って電流の流れていない時しかできません。用途は、例えば遮断器の点検をする時などに開路するというような使い方があります。

D遮断器
電気の入切をするスイッチです。事故電流(短絡・地絡電流)や負荷電流(普段使っている電気)を切る事ができます。

E避雷器
電線に雷が落ちる等して受電設備に異常な高電圧が入ってきた時に、自ら放電して異常な高電圧を大地へ逃がす。もし避雷器がついていないと、異常電圧侵入時に変圧器などの機器が高電圧による破壊につながります。従って、変圧器等の機器よりも電源側へ設置します。

F零相変流器
電線3本を一括で取り込んで地絡電流を検出する。なので、地絡継電器・地絡方向継電器につながる。 くわしくは→零相変流器

G変流器
電路に流れる大きな電流を小さな値に変換して取り出す。大きな電流をそのままでは取り扱えないので小さくする。これは、過電流継電器へつながる。 くわしくは→変流器

H計器用変圧器
変流器と同様に、電路の大きな電圧を取り出すために用います。6000V等の大きな電圧をそのまま電圧計で測るのは困難なので、小さな値に変換して取り出します。また、不足電圧継電器や地絡継電器など電圧入力の必要な継電器に用います。

I地絡継電器
回路へ地絡(地面に電流が流れる)が生じた時に、それを検出して遮断器に遮断指令を出して遮断→停電させて事故を除去します。

J過電流継電器
回路で短絡が生じた時に、それを検出して遮断器に遮断指令を出して遮断→停電させて事故を除去します。短絡の場合はたくさん電流が流れるので、過電流継電器で保護します。過電流継電器は一定以上電流が流れた時に動作する継電器です。


その他の保護継電器回路について
←左
<地絡方向継電器>
地絡継電器に方向性を持たせた継電器。零相電圧と零相電流の方向を比較して、事故(地絡)点の方向を判別して、内部事故(受電設備の中の事故)のみ動作する。配電線での事故では動作しない。
これは零相電圧が必要となるため、ZPDから零相電圧をとりだして、継電器に入力している。なので、試験の時にZPDが回路にあれば地絡方向継電器だと判断してください!
右→
<不足電圧継電器>
名前からも判断できますが、ある一定の値よりも電圧が低下した場合に動作して、遮断器に遮断指令を出す継電器です。
短絡や地絡の時に、何かを保護するという目的ではありません。主に試験で出題される不足電圧継電器の役割としては、電動機の保護です。一定以上に電動機に供給される電圧が低下すると、電動機としては回転しても電動機の出力低下であるとか、いろいろな不具合が発生するため電圧低下時には電動機への電気の供給をストップさせる役割があります。





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