エネルギー管理士 受験アドバイス 〜課目別考察(熱分野)〜

以下の内容は、「熱管理士合格者」のQPさんから教えて頂いた貴重な情報です。この情報を教えてくださったQPさんには深く深く感謝しております。ありがとうございました!

T.熱管理概論及び法規
法律を暗記するのが苦手な人は除きますが、一番簡単な課目だと思います。過 去問も5年分くらいを練習すれば、十分だと思います。
法規は電気管理士の範囲と同じです。「事業者の判断基準」だと電気では、「 5熱の動力等への変換の合理化〜7電気の動力、熱への変換の合理化」が、出て います。熱では、「2加熱及び冷却並びに伝熱の合理化〜4廃熱の回収利用」が でます。このように、電気の部分の変わりに熱に関する部分が出るだけです。し かし、来年からは、共通課目になるのですから、電気と熱の両方とも、勉強しな いといけないと思います。
※「省エネ法事業者の判断基準」は、2003年オーム社発行の「設備と管理」又 は「新電気」の5月号付録についていました。解説も付いています。


U.熱と流体の流れの基礎
4課目の中では、最も難しいと思います。この課目が、一番計算問題がありま す。1年目も2年目も難しいと思いあまり勉強しませんでした。1年目30%台 、2年目40%台、3年目後が無いので、サブノートを作ってまじめに勉強しま した。60%後半に行きました。理解してしまうと、確実に点数が取れます。

中身は、熱力学の基礎2題、流体工学の基礎1題、伝熱工学の基礎1題で す。熱力学の基礎が2題あるので、こちらに力を入れました。

「熱力学の基礎」は、理想気体、蒸気プラントと理論サイクル、Ts線図(温度 とエントロピー)、Pv線図(圧力と体積)が穴うめ、計算ともに出ます。電気 管理士の勉強をした方はとっつきにくいと思います。工場経験者は、理論サイク ルについては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスタービン、蒸気プ ラント(ボイラ+蒸気タービン)、冷凍サイクル、ヒートポンプサイクル(冷凍 とヒートポンプは逆のものです。エアコンを考えればいい)と考えるわかりやす いと思います。

「流体工学の基礎」は、ファンの特性曲線、ポンプの全揚程、ポンプ、ファンの 比速度、気液二層流(液体に気体が混ざって流れる場合のこと)、固気二層流( 固体を気体で運搬する場合のこと)、送風機の種類、粘性係数、動粘性係数、が 穴うめで出ます。計算問題は、ベルヌーイの式、流量、圧力損失、等価直径、全 揚程、ポンプ効率等が出ます。

「伝熱工学の基礎」は、無次元数(レイノズル数、プラントル数、ヌセルト数、 シャーウッド数、シュミット数等)強制対流伝熱、熱伝達率、熱伝導率、吸収率 、反射率、透過率、プランクの法則、ステファン・ボルツマンの法則、ウィーン の変位則、キルヒホッフの法則、熱交換器の種類、NTUが出ます。
計算問題では、積層板の伝熱量、形態係数、熱伝達率、等価直径、レイノズル数 等が出ます。

Uの計算問題は難しいのですが、単位が付いているので暗記していなくても、何 を何で割るか又は掛けるかが、類推できますので解けます。私も試験時に忘れて しまい、この方法で乗り切りました。また、このUは、あとのWにつながってい ます。
Wでもいいますが、選択問題は、問題の数が違いますので、小問題で何点とい う配点があると思います。


V.燃料と燃焼
この課目では、化学反応式を用いて計算するものがあります。電気を勉強の方 にはとっつきにくいかと思いますが、慣れてしまえば、簡単です。化学反応式を 用いて比例式等を作り、これを解くだけです。私は、農学系(半分化学専門) でしたので、この計算は楽勝でした。でもあきらめてはいけません。計算問 題は一部です。

「燃料と燃焼管理」が2題、「燃焼計算」1題です。

「燃料と燃焼管理」は、2題で穴埋め問題です。ここで得点を取りましょう。過 去問を5年分勉強すれば大丈夫だと思います。

出る項目は、燃料では、気体燃料(天然ガス、LPG、都市ガス油分解ガス等 )・液体燃料(ナフサ、ガソリン、灯油、軽油、重油)・固体燃料(石炭)の特徴 、気体・液体・固体燃料の発熱量測定法、液体燃料の硫黄分試験方法、窒素分試 験方法、残留炭素分試験方法、固体燃料の元素分析方法、工業分析方法等です。 動粘度、引火点、流動点、オクタン価、セタン価は覚えてください。

燃焼では、バーナ燃焼、容器内燃焼、予混合燃焼、部分予混合燃焼、拡散燃焼 、過濃可燃限界濃度、希薄可燃限界濃度、火炎伝播、可燃範囲(水素、メタン、 アセチレン、プロパンの下限と上限の%)、液体燃料の燃焼方式、固体燃料の燃 焼方法等を覚えてください。
ガスバーナの方式、油バーナの特徴、、保炎器、低燃焼NOx燃焼法、固体燃 焼装置の種類が出ます。

ガス分析法では、
 酸素の分析では、ジルコニア酸素計、
 二酸化炭素の分析では、密度法、熱伝導率法、赤外線吸収法
 窒素酸化物の分析では、化学発光方式、赤外線吸収方式、紫外線吸収方式、定 電位電解方式
 硫黄酸化物の分析では、溶液導電率方式、赤外線吸収方式、紫外線吸収方式、 紫外線蛍光方式、
                 定電位電解方式がでます。
ばいじん、高温腐食、低温腐食、の内容も詳しく出ます。

次に「燃焼計算」ですが、燃焼の化学反応式から、比例計算等で、酸素量、理論 空気量、乾き燃焼ガス量、湿り燃焼ガス量、供給空気量、過剰空気量、残存酸素 量等を計算します。このとき、気体燃料と液体燃料では、計算方法が違いますの で注意してください。

「燃料及び燃焼管理」が2題ですのでこれに力点をおきますが、「燃焼計算」 も理解しないと合格点は望めません。十分練習しましょう。

以下 追記(2006.5.9)
V「燃料と燃焼」問題9 燃焼計算の問題の中身です。

H11(気体燃料:ブタン)
 燃料1m3当たりのCO2発生量
 空気比
 乾き燃焼ガス中のO2体積%
 湿り燃焼ガス量の削減%

H12(液体燃料:灯油)
 炭素1Kg燃焼の発生CO2量
 燃料1Kg当たりの発生CO2量
 炭素、水素1Kg当たりの燃焼に必要な酸素量
 燃料1Kg完全燃焼に必要な理論酸素量
 理論空気量
 空気比
 乾き燃焼ガス中の残存酸素量
 乾き燃焼ガス中のO2体積濃度
 湿り燃焼ガス中のH2O発生量
 湿り燃焼ガス中のH2O体積濃度

H13(液体燃料:重油から気体燃料:ブタンへ変更)
 重油の炭素1Kg燃焼の発生CO2量
 燃料1Kg当たりの発生CO2量
 ブタンの炭素1燃焼の発生CO2量
 重油をブタンのかえて減少するCO2発生量の%
 ブタンの1m3燃焼の必要酸素量
 理論空気量
 ブタンの1m3燃焼の供給空気量
 湿り燃焼ガス量
 ブタンの1m3燃焼の発生H2O量
 ブタンの1m3燃焼の発生H2O濃度

H14(気体燃料:プロパン)
 燃料1m3完全燃焼に必要な理論酸素量
 理論空気量
 燃料1m3当たりの発生CO2量
 乾き燃焼ガス量
 燃料1m3当たりの発生H2O量
 湿り燃焼ガス量
 湿り燃焼ガス中のH2O濃度
 供給空気量
 燃料1m3当たりの過剰空気量
 燃焼ガス中の残存酸素量
 乾き燃焼ガスのO2濃度

  H15(液体燃料:灯油)
 燃料1Kgを完全燃焼させる必要酸素量
 燃料1Kgを完全燃焼させる理論酸素量
 理論空気量
 燃料1Kg当たりの発生CO2量
 燃料1Kg当たりの発生H2O量
 湿り燃焼ガス量
 理論湿り燃焼ガス量
 水素1Kg当たりの発生H2O量
 燃料の低発熱量
 燃料1Kg当たりの熱風の量
 燃料1Kg当たりの熱風の過剰空気量
 熱風中のO2濃度量

H16(液体燃料:重油)
 炭素1Kg燃焼の発生CO2量
 燃料1Kg当たりの発生CO2量
 乾き燃焼ガス量
 水素1Kg燃焼の発生CO2量
 燃料1Kg当たりの発生H2O量
 湿り燃焼ガス量
 燃料1Kg当たりの乾き燃焼ガス量
 燃料1Kg当たりの理論酸素量
 理論空気量
 空気比
 理論湿り燃焼ガス量
 理論湿り燃焼ガス量の減少後の量

H17(気体燃料:プロパン)
 燃料1m3を完全燃焼させる必要酸素量
 理論空気量
 供給空気量
 乾き燃焼ガス量
 侵入した空気量
 燃料1m3当たりの過剰空気量
 燃焼ガス中の残存酸素量
 乾き燃焼ガスのO2濃度量%
 燃料1m3当たりの発生H2O量
 燃料1m3当たりの湿り燃焼ガス量
 断熱燃焼ガス温度

項目 H11H12H13H14H15H16H17
酸素量    
理論空気  
供給空気     
空気比    
乾き燃焼ガス  
湿り燃焼ガス
過剰空気量    
残存酸素量      
低発熱量       


W.熱管理設備及びその管理
課目Wは以下のような構成です。
 計測及び制御 2題
 熱利用設備 必修 ボイラ〜ガスタービン 2題
 熱利用設備 選択 熱交換器・熱回収
          冷凍・空気調和
          工業炉・熱設備材料
          蒸留・蒸発・濃縮、乾燥、乾留・ガス化
            の4題より2題選択

計測及び制御は、穴埋め問題です。計測では、温度計、湿度計、流量計、流速 計、圧力計がでます。それぞれ見ていきます。

温度計では、熱電温度計の原理、補償導線、熱電対の種類、抵抗温度計の原理 、種類と特徴、放射温度計の特徴、名称(2色放射温度計、光高温計)、ガラス 製温度計、バイメタル式温度計、水晶温度計が出題されています。

湿度計では、乾湿球湿度計、名称(アスマン通風湿度計)が出題されています 。

流量計では、差圧式流量計(JIS、オリフィス、ベルヌーイの定理、レイノ ズル数等)、面積流量計の原理(テーパ管、フロート)、特徴、電磁流量計の原 理(ファラデーの法則、磁界、電圧)特徴、超音波流量計の原理、特徴、容積式 流量計の特徴、渦流量計の原理(カルマン渦、ストロ−ハル数)短所、タービン 流量計(直管部)、コリオリ式流量計の原理、特徴、注意事項等が出題されてい る。

流速計では、ピトー管式流速計、熱式流速計が出題されている。
圧力計では、ブルドン管圧力計、差圧伝送器が出題されている。
自動制御では、制御量、目標値の定義、制御系の構成とブロック線図、フィー ドバック制御、フィードフォワード制御、比例動作またはP動作(偏差、オフセ ット)、積分動作またはI動作(積分時間)、微分動作またはD動作(微分時間 )が出題されている。
制御対象の特性では、1次遅れ要素、1次遅れ要素のステップ応答、むだ時間 要素、むだ時間+1次遅れ要素のステップ応答、伝達関数が出題されている。他 に、ステップ応答法、カスケード制御、プログラム制御が出題されている。

ラプラス変換による微分方程式の解き方も練習する必要があります。たまに、 出題されることがあります。幸いなことに、私の受験した時は、出題されません でした。

ボイラ〜ガスタービンでは、穴うめ問題と計算問題がでます。

ボイラでは、ボイラの分類と構造(丸ボイラ、炉筒煙管ボイラ、水管ボイラ、 自然循環ボイラ、強制循環ボイラ、貫流ボイラ)、高温腐食、低温腐食、ボイラ の制御装置、換算蒸発量、ボイラ効率、ボイラ効率の向上対策等が出題されてい る。

蒸気原動機では、蒸気タービンの原理と形式(熱エネルギー、速度エネルギー 、衝動式、反動式、熱落差(エンタルピー差)、動翼、反動度、絞り、絞り損失 、復水タービン、背圧タービン)、蒸気アキュムレータ(変圧式、定圧式)ドレ ン回収が出題されている。

内燃機関では、U 熱と流体と流れの基礎で学習した各種理論サイクルが出て くる。圧縮比、比熱比、締切比、平均有効圧力、圧力比とコンバインド・サイク ルの組み合わせ方式を覚えてください。

計算問題では、全断熱熱落差、蒸気エンタルピー、蒸気流量、反動度、内部効 率、軸出力、蒸気消費率等が出題される。これも、練習を重ねると、確実に点数 が取れます。


〜以下選択問題についてです(o^∇^o)ノ〜

最初に心構えと私の選択した理由等です。
選択問題では、どれを選ぶかを早めに決めて学習に取り組むことが大切です。
私の場合は、ビル管理の仕事をしていましたので、「熱交換器・熱回収」と「冷 凍・空気調和」に迷わず決めました。
ボイラ、冷凍、ビル管の試験が合格してい ましたし、職場にそれぞれの装置があって、自分の目で見ることができたからで す。

この考察を書くために、他の問題も見てみました。一部新しい問題もありました が、5年分の過去問題の練習で対応できると思います。

では、Wの選択課目の課目別考察にはいります。

<熱交換器・熱回収>
ほとんど、穴うめ問題です。
加熱装置、熱回収では、交換熱量(Q=UA凾s)、対数平均温度差、並流熱 交換、向流熱交換、直交流熱交換、この熱交換の温度分布、汚れ係数 (Rf=δ/λ)、TQ線図(温度と熱量)、与熱線、受熱線等が出ていました。

熱交換器では、熱交換器の種類、円筒多管式熱交換器、ヒートパイプ式熱交換 器等が出ました。特に、円筒多管式熱交換器は、3種類(固定管板式、U字管式 、遊動頭式)の特徴と形式が図入りで出ました。また、温度効率(高温側温度効 率、低温側温度効率、最大温度差)とエネルギー効率、NTUも出題されていま す。

<冷凍・空気調和>
ほとんど、穴うめ問題です。
冷凍では、冷凍機、ヒートポンプ、成績係数(COP)、冷凍機の種類、デュ ーリング線図、吸収式冷凍機が出てきます。また、Uで学習した冷凍サイクル p−h線図が出てきます。

空気調和では、空気線図の用い方(混合、加熱・冷凍、冷却・減湿、加湿)と が出てきます。これは空気調和の基本ですので、この課目を選択する方は、必ず 覚えてください。これを踏まえて、空気線図上での代表的な空調プロセスとして 冷房、暖房が詳しく出題されます。

空調方式の種類では、単一ダクト方式(変風量(VAV)方式)二重ダクト方 式、ファンコイルユニット(FCU)方式、閉回路式水熱源ヒートポンプ方式等 が出ました。搬送方式では、VAV方式とVWV方式がでます。

<工業炉、熱設備材料>
これも、穴うめ問題です。

工業炉では、工業炉の種類(高炉、熱風炉、転炉、アーク炉、キュポラ、加熱 炉、熱処理炉、窯業炉、焼成炉、改質炉、産業廃棄物焼却炉)と内容、燃焼炉、 電気炉、直接加熱方式、間接加熱方式、バッチ式、連続式、断続操業等が出てい ました。

炉の省エネルギーでは、燃焼空気比の管理、放射・伝導損失、蓄熱損失の低減 (定常状態、蓄熱量、炉壁の軽量化等)、排熱の回収(燃料用空気の予熱、レキ ュペレータ(換熱式)、リジェネレイタ(蓄熱式)等)、炉の熱勘定、省エネル ギーの3段階が出題されていました。炉の熱勘定では、熱勘定表と熱勘定図が5 年間の内2回出題されています。

省エネルギーの3段階とは、第1段階は、燃料空気比、炉圧の制御で操業の管 理・改善による。第2段階とは、連続加熱炉の予熱帯延長、排熱回収設備の増強 、燃焼バーナーの蓄熱式への改造など設備の改善による。第3段階とは、生産工 程の抜本的改革を行うものである。

熱設備材料では、高密度耐火物、低密度耐火物、不定形耐火物、耐火断熱れん が、軽量キャスタブル、耐火モルタル、セラミックファイバ、熱伝導率、かさ密 度、保温材等が出題されています。炉壁構成で耐火断熱れんが、セラミックファ イバ壁の比較が出題されていました。

また、この工業炉では、H15年に「事業者の判断基準」から基準空気比(別 表第1(A))、基準炉壁外面温度(別表第2(A))、基準排熱回収率(別表 第3(A))が出題されていました。これは、〔省エネ法〕法令集(省エネルギ ーセンター発行)にだけ載っているのではないかと思います。前回、Tに書いた オーム社の付録には掲載されていません。

<蒸留・蒸発・濃縮、乾燥、乾留、ガス化>
これも、穴うめ問題です。

蒸留では、ラウールの法則、理想気体、活量係数、共沸点がでます。蒸留等の 省エネルギーでは、分離順序の改良(高圧搭の冷却熱を定圧搭の再沸器に投入し て、熱源の有効利用を図る)順序を決める経験則が出ていました。

蒸発・濃縮では、加熱源では水蒸気が広く用いられ、安価なだけではなく、凝 縮の潜熱が大きく、圧力の制御によって温度を容易に制御できる等の利点がある ことが出題されていました。他には、溶質による沸点上昇(デューリング図)と 多重効用法、蒸気圧縮法が出題されていました。

乾燥では、湿量基準、乾量基準、、材料予熱期間、定率乾燥期間、減率乾燥期 間、湿球温度、自由水、限界含水率、乾燥速度、含水率、乾燥特性曲線、気流乾 燥器、回転乾燥器、流動層乾燥器、凍結乾燥器、高周波(マイクロ波)乾燥器等 が出題されています。

乾留では、石炭乾留、コークス炉の熱管理が、ガス化では、熱分解、水素化分 解、水性ガス反応、水蒸気改質反応、部分燃焼が出題されています。

以上で、Wの選択課目の課目別考察を終了します。







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