【合格体験記(電工1種)】浜辺からの便り様

第1種電気工事士

【No.031(2012.01.28)】

何回目の受験?

 2回目

使用した参考書

■使用した参考書
【筆記試験】
①第一種電気工事士試験 突破テキスト筆記試験編(オーム社)
②わかりやすい第1種電気工事士筆記試験(弘文社)
③誰にもわかるやさしい電気の一般知識(参考に読んだ:新星出版)
【技能試験】
④第一種電気工事士技能試験 候補問題できた(電気書院)
⑤第1種電気工事士技能試験 公表問題(電波新聞社)
⑥第一種電気工事士試験 突破テキスト技能試験編 改訂3版(オーム社)
⑦第一種電気工事士 全問題・解答集(筆記試験と技能試験の過去問題集:オーム社)
筆記・技能は、⑦と候補問題集を中心に集めた。
5年分なので筆記試験が少し足らないと思い、オークションで2年前の過去問題集を入手しました。

使用した工具

(a)ホーザンのセット品
(b)電工バサミ フジ矢 FM03-180
  KIP・VVRケーブルの切断と圧着後の末端処理に使い、比較的楽に裁断出来た。
  KIP8sqの被覆も(芯線出し)これでザクザク切り早い。
  仕上がりはナイフに劣りますが、それなり。
  また、\100ショップ品は耐久性がありませんが試すには良いと思う
(c)巻き尺セット 松野工業株式会社 DY-86
  150cmの布尺を60 cmに切って使用した。ホーザンのセット品に入っていた
  布尺は30 cmしか無く大きい。これは玩具商品ですが、幅は13mmでスペースを取らない
(d)ステンレスハサミ
  工具は高圧回路の練習に必要なものだけを選び、後で必要に応じて選ぶのが良い感じです。
  また、選ぶ際は知人や大型ホームセンターの係員に聞くなどした方が無難です。

指定工具以外でこれが大活躍した

 増し締め用のレンチ。ソケットレンチの脚を30~40mmに(ランプレセクタルのネジからの高さは20mm必要)色々組合せて造った。特に、V2V高圧回路などのKIP8sqのねじ締めに役立つ。ラチェットと一緒に入っていた簡易型のもの(5~6年前に\1000位で購入)。また、前年の試験の時はドライバーを落して探している人もいた。

受験体験記

恥ずかしながら昨年の技能試験は未完成で終わる、練習が要る問題でした。
筆記試験が終わって1ヶ月位してから始めたので準備不足が原因です。

【技能試験】
昨年解らない所は調べてあるので(配線図や施工条件の意味)、

今回は試験と同じ形式で練習。候補問題集は、電気書院と試験問題に近い書き方の電波新聞社を使いました。
この本は欠陥例が詳しい。ノウハウは電気書院が的確です。

また、ネットで有益な情報を公開している「マルバラ企画」(http://www.geocities.jp/spwks280/homp6.html)もお世話に成りました。

それから各公表問題の定石が大事と思い、第一種技能以外に第二種技能で使った本(オーム社)、Book off(¥50)で2年前に出版された「第二種電気工事士技能試験 候補問題テキスト」(電気書院)も併せて使いました。第一種技能の基礎知識に役立った。

練習では端子台2P50Aが増し締めでねじが潰れたり、途中でVVF1.6-3Cが足らなく成り2回大型ホームセンターに走りました(焦った、試験7~10日前)。

VVF1.6-3Cは有ましたが(5m・10m・20m単位)、端子台はネットでモンジュに注文し直ぐ送って頂きました。端子台3P50Aと2P50Aは、高圧回路に不慣れな事も有るから1~2個余分に持った方が良いと思う。露出コンセントは、ねじ部が樹脂から外れてしまいましたが、第二種技能からの疲労破損の感じ。

端子台の小と他の電材は痛まず、一通り揃えれば良い様です。

また、候補問題集の圧着パターン表は単純ですが、実は膨大な組合せが有る中で間違い易いタイプがあり、これには注意した。これが出題されているのは、電気技術者試験センターHPの過去の技能試験解答の中にも在りました。

【試験当日】
A欠陥さえ無ければB欠陥・C欠陥はそれ程出ないはず、そう思い試験会場に成った母校に向かいました。休日早朝の特急電車は空いて資料を拡げ復習タイム。通路を挟んで反対側のおじさんは、競馬新聞の束を拡げ熱心に。数時間掛かって着いた銀杏並木を通り会場に着く。

試験開始前に、机に配られた試験問題の材料表を眺めるとタイムスイッチと自動点滅器の回路と判りました。試験開始から3分を過ぎると工具の音があちこちで響く。間違いが無いか、段取りを十分に行ってから作業に入りました。途中2~3回係員が救急箱を持って走った(普段と違うやり方でもしたのか)。手を挙げ合図をして、係員は直ぐ来た様です。

作業は割と順調に進み、露出コンセントのケーブル取り付作業も・・・あれ何か滑る様な? 冬場のVVF1.6は堅いから気のせいと思い次の作業へ。残り8分を残して作業は終わり(隣は15~20分前に終えていた。

早ければ良いと言うものではありませんが、展開図を最後まで気にしていた模様)形状と全体の寸法を整えていたら、露出コンセントの非接地側芯線の輪が半分飛び出ている! 一瞬目を疑い、矯正したが増し締め出来ない状態(増し締めすると輪が出る)。

残り1分を切ってしまい断念。普段と逆さまの状態で露出コンセントを見ていたので気がつかなかったのですが、芯線の輪の向きを、ねじ締めの向きと逆に置いていたのです。

作業終了の声が教室に響き、工具を収納していると圧着の末端処理が1箇所残っている! 
手前に倒した1個が、机とイスが狭く真上でしか見えないので気がつかなかった。思わぬ展開です。小春日和の下で欠陥表を調べていると、隣に座ったお兄さんは、手作りのおにぎりを食べている顔は美味しそうでした。

家族連れで賑わう電車の中で、夕方の海岸沿いを走っていた時、検査員が露出コンセントをいじって芯線の輪が取れたら? と浮かびました(怪しい物は、シースを剥いた時に絶縁被覆が切れて芯線が見えるか、良~く調べるそうです)。しかし、気にしすぎても仕方無いと思った。

約1ヶ月後、検索すると合格していましたが、B欠陥に該当しそうなのが1箇所(露出コンセントの締め付け不足)。C欠陥は2箇所(露出コンセントの輪の向きが逆、圧着した末端処理が1箇所残る)でギリギリ。

仮に、露出コンセントの締め付け不足を免れても、C欠陥は2箇所。合格証も届きましたが、1年に1回しか無い試験は、準備をし過ぎる位が良かったのかもしれない。

【これから受験される方に(参考に)】
練習に使うケーブルはどれくらい必要か気になると思いますが、電気書院の候補問題集の表を見て2~4倍揃えました。最終的には、最も多く使うVVF1.6-2CとVVF1.6-3Cは3倍位、CVV2 mm^2-3Cも3倍近く成りました。

それ以外は2倍を少し越える位で、やり繰り出来る感じ。値段の高いKIP8sqは、使えなく成るまで切り刻んで使いました(これも練習に成る)。バインド線はパンなどの袋口を縛っていた赤や青のもの(今回支給されたバインド線に余裕は無く、結果的に役立った感じ)。

IV1.6 mmの白・黒・赤(緑)は、一度使ったVVF1.6-3C のシースを剥いで使った。近所の電気工事店から頂いたCV3.5 mm^2-3Cも使ってみましたが、VVR5.5 mm^2-3Cを練習すれば大丈夫でした。練習量としては少ないかも知れませんが、量が多いと置き場とごみ処理が面倒なので抑えました。一概には言え無い事ですが、参考に成れば。

また、作業が早くも無い私が述べるのは申し訳無いのですが、手間の掛かる問題が充てられたらミスを連発する可能性が高いので、早い作業は必須です。正確な寸法取りも。

このHPの電気工事士掲示板にあった高圧回路のIV5.5mm^2とVVF2.0 mmを同じ端子に締める質問は、IV5.5mm^2の先を少し潰してからねじ止めしました。そのまま締めると段差が大きく、座金からVVF2.0 mmが抜ける事が有るのを見ていたからです(CVV2mm^2も)。

作業時間も短く成りました。特に、女性はドライバーよりレンチで締めた方が確実です。 指や爪を痛めない様に自分成りの方法を見つけるのが良いと思いますが、VVRなどの介在物の処理とIV5.5の絶縁被覆の剥ぎ取りは、私はハサミを使いました。

IV5.5の絶縁被覆をハサミで一周し、芯線に沿って縦にナイフを軽く切り込むと簡単に絶縁被覆は取れました。ちなみにCVV2mm^2のより線は細く減線はB欠陥ですから、ワイヤーストリッパーで絶縁被覆を剥ぐ方が無難の様です。

and・or回路や電磁開閉器の解説は候補問題集に少なく、理解していないとアレンジした問題に困ると思うので、少し探しましたが↓が参考に成ると思います。

「自動制御と計装入門」http://sequence.e-sysnet.com/index.htm 

本は買う程では無いと思いますが、必要な方も居るかもしれないので本屋で立ち読みした感じでは「やさしいリレーとシーケンサ」(オーム社)と「図解でわかるシーケンス制御の基本 改訂版」(技術評論社)が、分かり易く書いてありました(入門書なので詳しい本は別に探して下さい)。

【ちょっとした情報】
会場に遠くから集って来ますが1時間前位から受験者の多くは集まり、私の教室では50分前には7割位が席に着いていました。

開始40分前頃から注意事項が軽く始まり、30分前からは具体的な話が始まるので、それまでに準備を終えて置く事に成ります。なお、トイレは行列で教室には時計は有りませんでした。

作業用の机が小さいのは御存じと思いますが、試験当日の机は前の席のイスと連がっていて(揺れます)、目の前の人が背中を反らすとセーターが作品に少し掛かる感じに成った。連用取付枠が上側にある問題だったら危なかった。

更に、作業用台紙は机の縦方向よりも大きく(作品がこの台紙に収まる様にしてある様です)、イスに座ると後ろの机も迫って狭い感じ。横は多少広いのですが余裕は感じません。

昨年の試験問題用紙は複線図を書く余白が少し在ったのですが、今年は複線図を書く余白が無く大ざっぱに置いてある展開図の隙間に書きました。「第一種電気工事士 全問題・解答集」に、そのまま試験問題が載っています。

工具や電材・ケーブルにお金が掛かるので「第一種電気工事士試験 突破テキスト技能試験編 改訂3版」(古本で数百円)を揃えたのですが、詳しく筆記試験にも使える内容でした。等価実技試験が行われたこの頃は、技能試験編の本は厚い。オークションにも、何年も前に合格された方が300円位で出品されていました。

ネットで筆記と技能の過去問題が知りたい方は、「第一種電気工事士試験突破講座」
(http://www.eonet.ne.jp/~s-h/kouza.html)で見られます(少し見つけ難いですが)。

◆補足◆
 初めて受験される方は候補問題集(公表問題集)に書いてある事を、まずは覚えると思いますが、第二種電気工事士技能試験と違い、出題される問題は全く同じで無い事が大半です。私も1年目は、途中まで同じと勘違いしていました。
 
 候補問題集(公表問題集)を習得した後は、施工条件をアレンジして練習して下さい。ヒントは(財)電気技術者試験センターに公表してある技能試験の過去問題と解答です。せめて複線図の練習、出来れば実際に造ってみて、時間内に出来るか試した方がいい。個人的には、過去5年位の問題に目を通した方が、合格の可能性は高く成ると思います。
 特に、昨年の問題は簡単過ぎたので、今年は基本的な所で試験問題をアレンジするのでは? と思っています。施工条件と展開図は注意して下さい。

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