【電気工事士】受験案内と試験日程・合格率・試験内容など

電気工事士【共通】

電気工事士の試験種別

 電気工事士は、その種別(1種・2種)によって工事できる範囲も異なりますので、試験の難易度も異なります。
 基本的に試験の内容(学科と技能)は同じと思ってよいですが、2種の方がずいぶん難易度は低めです。

また、第1種電気工事士は実務経験がなければ合格しても免状を得ることができませんので、一般的には第2種から受験することになります。

試験日程

 第1種および第2種電気工事士試験の令和6年度試験日程は以下の通りです。

令和6年度から第1種電気工事士も上期・下期の年2回となりました。

試験の種別

 電気工事試験は「学科試験」「技能試験」に分かれます。まずは学科試験に突破(免除制度あり)した方のみ技能試験に挑むことができます。いずれも合格できて初めて合格であり、筆記試験合格のみでは試験合格にはなりません。

学科試験

複数の選択肢の中から1つを選択する択一式の出題形式です。
第1種・第2種ともに四肢択一式となります。

第1種電気工事士 学科試験範囲

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論及び配線設計
  • 電気応用
  • 電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備
  • 電気工事の施工方法
  • 自家用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性
  • 一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安に関する法令

第2種電気工事士 学科試験範囲

  • 電気に関する基礎理論
  • 配電理論及び配線設計
  • 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
  • 電気工事の施工方法
  • 一般用電気工作物の検査方法
  • 配線図
  • 一般用電気工作物の保安に関する法令

第2種の方は一般住宅の屋内配線(低圧工事です)となります。第1種は自家用電気工作物(工場など高圧受電設備部分)の工事も行えますので、高圧受電設備の知識が必要となります。

回答方式

 マークシートに記入(筆記方式)またはパソコンで回答(CBT方式)する方式となります。

CBT方式の概要については次の記事へまとめてあります。

CBT方式と筆記方式のどちらを選ぶべきかについては、次の記事があります。

技能試験

筆記試験合格者および筆記試験免除者が受験する事のできる試験です。

技能試験は工具を使い、制限時間内に図面を読んで簡単な工事施工を行います。
持参した作業用工具により、配線図で与えられた問題を支給される材料を使って、一定時間内に完成さえる方法で行われます。

第1種電気工事士 学科試験範囲

  • 電線の接続
  • 配線工事
  • 電気機器・蓄電池及び配線器具の設置
  • 電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
  • コード及びキャブタイヤケーブルの取付け
  • 接地工事
  • 電流・電圧・電力及び電気抵抗の測定
  • 自家用電気工作物の検査
  • 自家用電気工作物の操作及び故障箇所の修理

第2種電気工事士 学科試験範囲

  • 電線の接続
  • 配線工事
  • 電気機器及び配線器具の設置
  • 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
  • コード及びキャブタイヤケーブルの取付け
  • 接地工事
  • 電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定
  • 一般用電気工作物の検査
  • 一般用電気工作物の故障箇所の修理

合格基準と合格率

合格基準点と得点調整

第1種電気工事士・第2種電気工事士ともに次の通りとなっています。

  • 学科試験における合格基準点は、60点とする。
  • 技能試験における合格基準は、作品に結果がないこととする。

なお、学科試験はまれに合格基準点が引き下げられることがあります。詳しくは下の記事にまとめています。

合格率

第1種電気工事士

  • 平成18年度~令和5年度下期 学科平均合格率:46.6%
  • 平成18年度~令和5年度下期 技能平均合格率:65.5%

第2種電気工事士

  • 平成18年度~令和5年度下期 学科平均合格率:58.7%
  • 平成18年度~令和5年度下期 技能平均合格率:66.4%

受験はどちらからがよいですか?

これは、断然2種から受験した方がよいと言えます。
1種は、2種よりも難易度が高くまた受かっても実務経験がないと免状がもらえません。
それから、2種で電気工事の基本的な部分ベースを習得して1種へ挑戦するというのが常道だと思います。1種は2種の技術・知識に加えて高圧の工事範囲が含まれるため、順番に取得すべき、とも言えます。1種と2種では相当レベルに差があると感じます。

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